元ジャパネットたかたの役員として知られるYさんが率いるR社は、企業のDX推進や事業戦略立案を実践的に支援するコンサルティングファームです。独立後は、大手企業のプロジェクトに携わるなど、現場視点と戦略性を兼ね備えた支援を展開しています。
近年では、X(旧Twitter)を活用した新たな営業チャネルの開拓にも注力しており、その一環として導入したSocial Bizにより、フォロワー数が15倍以上に増加。DM経由でのアポイント獲得率は驚異の38%を記録しています。今回は、X活用の背景や成果、そして今後の展望について、R社 代表のYさんにお話を伺いました。
「発信するのが怖かった」慎重派がX活用を決意した理由

――まず、Xの運用を始めたきっかけを教えていただけますか?
Yさん:Xのアカウント自体は、ジャパネットを退職した2020年12月に開設していたんです。ただ、当時は発信に慎重で、ほとんど閲覧専用でした。「万が一、炎上してしまったら」という不安もあり、発信には積極的になれなかったんです。
――そんな中なか、本格的に活用しようと思われたのは、どのタイミングでしたか?
Yさん:2023年の秋頃ですね。その前後でいくつかの顧問契約が終了し、新たな営業経路の必要性を感じていた時期でした。そこで、Xを活用してビジネスの接点を広げていく選択肢を真剣に検討し始めました。フォロワーが増えれば、自分の考えに共感してくれる方や、価値観の合う方と出会えるのではないかと考えたんです。
「一緒に戦略を考えてくれる」Social Bizとの運命的出会い

――Social Bizに関心を持たれたのは、どのような経緯だったのでしょうか?
Yさん:2023年の秋頃、Xの活用に力を入れようとしていた時期に、Social Bizの橋本さんが私のアカウントをフォローしてくれたんです。その後「一度お話ししませんか」とメッセージをいただきました。
「30分だけお時間をください」と言われて初めてお会いしたんですが、話が盛り上がりすぎて、とても時間内に収まらなかったんです(笑)。結局その後もやり取りが続き、3ヶ月間で4回も面談を重ねることになりました。
――それだけ面談が続いたのは、どんなやり取りがあったからでしょうか?
Yさん:橋本さんが「Yさんの経歴が面白すぎて、僕の営業を忘れてました」とおっしゃったんですよ。普通は営業の話をしにくるところを、私の話に関心を持ってくださって、2回目の面談もほとんど雑談のような形になりました(笑)。2回目の終盤に、ようやくサービスの内容について少し伺えたという流れでしたね。
「サービスを売り込む」よりも、私のことを丁寧に理解しようとしてくれる姿勢がとにかく嬉しくて。その姿勢に、「この人たちとなら、Xをどう活用してビジネスに結びつけていくか、一緒に考えていけそうだ」と感じたんですよね。
――他社と比較検討はされなかったのでしょうか?
Yさん:しませんでした。それにはいくつか理由がありますが、一番大きかったのは「Xだけを専門にしている」というスタンスに説得力があったからです。世の中にはTikTokやInstagramなど、さまざまなSNS運用がありますが、Social Bizは「Xしかやりません」とはっきり言い切った。その姿勢にむしろ信頼を置くことができました。
私が以前在籍していたジャパネットたかたの基本方針は、「少小品種大多量販売」でした。扱う商品は少なくても、それぞれをとことん磨き上げて売るという戦略です。「強みを絞って勝負する」という点で、Social Bizの方針と通じるものを感じましたし、「Xに特化しているからこそ深く支援できる」という考え方に納得感がありました。
フォロワー15倍&アポ率38%!数字が証明するX営業の威力

――Social Bizを導入してからの成果について教えてください。
Yさん: 一番わかりやすいのはフォロワー数ですね。導入前は200人ほどだったのが、現在では3,000人を超えました。数字だけ見ても約15倍になっていて、自分でも驚いています。
また、ビジネスにおいても、特にDMを活用したアプローチで商談の機会が一気に増えました。Social Bizで作成いただいた候補者リストのなかから、私が選んだ方にDMを送っていくのですが、開封率や返信率が非常に高くて。100人に送ったら、38人とお話する機会が持てる、というレベルでした。
――38%は、驚異的な反応率ですね。DMの文面なども工夫されたのでしょうか?
Yさん:私自身も驚きました。むしろ対応が追いつかず、一時的にDMの送信をストップせざるを得なかったほどです。
DMの文面は、最初は営業色の強い文章にしていたのですが、どうしてもしっくりこなくて。途中からは、「いつも投稿拝見しています。共感するところがあり、一度お話できたら嬉しいです」といったような、ご挨拶程度のカジュアルな内容に変えたんです。それがむしろ良かったのか、自然な形でたくさんの方とやり取りが始まりました。
――そうしたやり取りのなかで、実際にビジネスにつながるケースも出てきたのでしょうか?
Yさん:そうですね。いくつか案件化にもつながっています。投稿やDMを通じて私のことを知ってくださっている方が多くて、初めてお話しするのに、既に名刺交換が済んでいるような雰囲気なんですよね。前提を共有している状態なので、最初から深い話ができるのが大きいです。
言葉も温度も「らしさ」を再現ー広報戦略に宿る再現性

――投稿の運用面については、どのようなサポートを受けているのですか?
Yさん:最初の頃は、2週に1回、30分ほどの打ち合わせで「どの投稿が反応よかったか」「なぜ拡散されたのか」といったフィードバックをもらっていました。いまは月に1時間ほどの打ち合わせの場を設けていただいています。
話す内容も「今後どんな層に向けて発信するか」「どんな切り口でフォローしていくか」といった戦略的な話がメインになっていて、もはや外部の支援会社というより、社内の広報チームに近い存在になっています。
――投稿内容については、どんなやり取りがあるのでしょう?
Yさん:打ち合わせの中で僕が話したことをもとに、投稿案をまとめていただいています。こちらから何かテーマをお伝えするというより、会話のなかで自然に出てきた話を拾ってくれることが多いですね。
中でも印象的なのは、日々のちょっとした会話や何気ない発言をちゃんと覚えていてくれて、それを元に「この話題、投稿で使えそうですね」とメモしてくれるところです。
そのメモをもとに、僕が普段考えていることや感じていることを軸にして投稿案を作ってくれるので、「これはまさに僕の思考の中にあることだな」と思える内容になっています。なんとなく話したことが、「そうそう、こういう感じで言いたかった」と思える「自分らしい言葉」として投稿案になっているので、毎回ありがたいですね。
たとえば、「Yさんがこういう話題を発信すると、フォロワーさんの反応がいいですよね」とか、「こういう切り口が響くのではないか」といった提案も本当に的確で、「こんなことまで覚えていてくれていたんだ」と驚くほど、自分らしさを理解し、言語化してくれるんです。
「ここは少しニュアンスが違うかな」と思ったところは赤入れをして戻すこともありますが、そういうやり取りを重ねることで、お互いの理解がどんどん深まっていると感じます。とはいえ、実際に修正をお願いした記憶は、数えるほどしかないですね。それくらい、自分自身の言葉として違和感がないんです。文章全体のトーンや言葉遣い、温度感までしっかり再現してくれていると感じています。
もはや外部支援ではない「社内広報チーム」のような伴走力

――Social Bizのサポートを受けるなかで、特に信頼を感じるのはどんなときですか?
Yさん:「本当に私のことをよく考えてくれているんだな」と感じる瞬間が多いですね。「Yさんらしさって、こういう表現ですよね」といった言葉をもらうことがあるんですが、それもすごく的確なんです。
――そうした関係性の中で、どんなやり取りが生まれているのでしょうか?
Yさん:たとえば、どんな層に向けて発信していくか、どんな順番でアプローチしていくかといった話を、一緒にじっくり考えてくれるんです。ただの投稿代行ではなく、私のビジネスの背景や方向性に沿って「何をどうするべきか」を提案してくれる。そういう意味では、「代行」というより「戦略パートナー」と呼ぶほうがしっくりきますね。
――そこまで信頼できるようになった背景には、どんなことがあると思いますか?
Yさん:やっぱり、会話の中で「それ面白いですね、もっと聞かせてください」と、自然にこちらの考えを引き出してくれることが大きいですね。そうやっていろいろと話しているうちに信頼が深まって、「Xしかやりません」って公言している会社なのに、「Instagramだったらどうですかね?」と、ついX以外のことまで相談しちゃうんです(笑)それくらい、自然と頼りたくなる関係性ができあがっています。
X活用の次なるステージへー出会いから商談化までの最適化を目指す

――今後、Xの運用を通じてどのような展開を考えていらっしゃいますか?
Yさん:これまでXでたくさんの商談につながる出会いがありましたが、今後は「どのように関係性を築き、商談や提案に発展させていくか」をしっかり設計していきたいと考えています。アポの数を追うだけではなく、出会った方との対話の流れやタイミングを含めて、より精度の高いプロセスにしていきたいですね。
そのためにも、Social Bizのサポートは欠かせない存在です。これからは、関係構築の流れや、アプローチの順番も含めて、一緒に整理していけたらと考えています。