組織開発や人材育成を専門とするO社。人事評価制度の自走化に向けたトレーニング形式のコンサルティングや、チームビルディング・リーダーシップ強化といった本質的な組織開発に強みを持ち、、クライアント企業の持続的な成長を支援しています。
事業拡大に伴い、質の高い人材採用が課題となっていた同社では、Social Bizのサービスを導入し、わずか半年で優秀な人材2名の採用に成功。今回はO社 代表取締役のFさんに、導入の背景や効果、今後の展望まで詳しくお話を伺いました。
採用に悩む中で見えた、SNS活用の再構築の必要性

――Social Biz導入前に御社が抱えていた課題はどのようなものでしたか?
Fさん:大きくは「採用」と「SNS活用」の二点に課題がありました。今後の事業拡大には優秀な人材の採用が欠かせないと考えており、特に現職で活躍している層に直接アプローチできる手段として、X(旧Twitter)の活用に可能性を感じていました。
それまではFacebookを中心に発信していたのですが、つながっているのは友人や既存の経営者層が中心で、どちらかといえばプライベート寄りのツールという印象が強く、ビジネス的な投稿をしてもエンゲージメントが得づらいと感じていました。年齢層のミスマッチもあり、採用を見据えた情報発信の場としては適さないと判断し、Xへの移行を検討していたんです。
Xのアカウントは以前から持っていましたが、社内メンバーに運用を任せていたため投稿頻度が多くはありませんでした。。また、担当者も頻繁に変わっていたことで、一貫性のある発信ができていませんでした。私自身の思想や価値観もうまく表現されず、何をどう発信すべきかも手探りの状態で、SNS運用の在り方そのものを見直す必要性を感じていました。
「営業支援だけじゃなく採用支援も」Social Bizの決め手

――Social Bizとの出会いはどのようなきっかけだったのでしょうか?
Fさん:XでSocial Bizの橋本さんからDMをいただいたのがきっかけでした。もともと知り合いというわけではなかったのですが、ちょうどSNS運用に課題を感じていたタイミングでDMをいただき、提案内容に興味を持ったんです。実は、その少し前にも別の会社からX運用支援の提案を受けていて、Xを採用やリード獲得に活用できる可能性を感じていたところでした。
――他社の提案を受けたうえでSocial Bizを選んだ決め手について、教えてください。
Fさん:他社はどちらかというと営業寄りで、「DMを送ってリードを獲得しましょう」という提案が中心でした。一方、Social Bizは営業支援に加えて、現職で活躍中の人材をX経由で採用につなげるアプローチを提案してくれたんです。当社でもちょうど、「転職市場ではなく、現職で成果を出している人にダイレクトアプローチしたい」と考えていたので、非常にフィット感がありました。
商談は30分単位で話が進み、短時間でこちらの課題を的確に把握し、すぐに戦略的な提案を提示してくれました。課題解決のパートナーとして伴走してくれる感覚があり、自然と「この方たちと組んでみよう」と思えたのが、Social Bizを導入した決め手です。
「半年で2名採用・フォロワー3倍」数字が語るX活用の効果

――Social Bizを導入した成果について教えて頂けますか?
Fさん:弊社は大阪を拠点としているため、採用ターゲットは大阪近辺に在住の方なんです。ただ、「大阪で出社」という条件がつくと、やっぱり採用のハードルは上がるんですよね。エリアが限られている分、そもそも候補となる方の母数も少なくなります。
そうした中で、導入当初は「1年で2名採用できれば」と想定していましたが、わずか半年で実現しました。カジュアル面談から内定通知までもスムーズで、スピード感のある採用活動ができたと思います。
1人目は40代の経験者で、現職でも活躍されていた方です。転職意向はなかったものの、私からのDMで関心を持ち、転職を決意されました。2人目は未経験者ながらも意欲の高い方で、ちょうど名古屋から大阪への転居を考えていたタイミングでした。当社の組織開発に強い関心を持ち、上場企業からの内定や、より高い年収のオファーを断って入社してくれました。
この2名については、Xを通じたアプローチだからこそ、採用につながったと感じています。普通にエージェントを使っていたら、接点すらなかったでしょう。さらに、本来ならエージェント経由で数百万円かかったであろう採用コストも大幅に削減できました。非常に大きな成果だと感じています。
――SNSの運用面ではどのような変化がありましたか?
Fさん:以前は1000人未満だったXのフォロワー数が、現在は3000人を超えました。しかも、単に数が増えただけでなく、質の高いフォロワーが増えていることを実感しています。私たちが発信する組織開発や人材育成に関心を持つ方々、特に経営者層や人事担当者などビジネス目的で繋がる方が増えているんです。
採用した2人もそうですが、他にも現在進行形で興味を持ってくれている方がいて、その方ともかなり話が進んでいます。
価値観と言葉から設計される発信戦略

――導入から実際の運用までのプロセスはどのように進められたのでしょうか?
Fさん:導入にあたっては、まず90分のキックオフミーティングからスタートしました。そこで私自身の価値観や人生観に加え、新潟時代の経験、大学院での学びなど、これまでの背景を共有し、自分らしさをどうSNSで伝えていくかを一緒に考えました。
投稿の文体や記号の使い方についても、「見た目の印象」だけでなく、「ブランドとしてどう見られるか」という視点で丁寧にルールを決めていきました。そのうえで、「このアカウントはこう育てていこう」と方向性を言語化してもらえたことで、自分らしい発信の軸が明確になり、「安心して運用支援を任せられる」と感じました。
また、ターゲットとなる候補者のリストも作成してもらい、「この人はOK」「この人はNG」といった判断基準をすり合わせながら整理しました。アプローチの順番やDM送信のタイミング、私が対応すべきフェーズもあらかじめ可視化されていたので、非常にスムーズに動くことができたのを覚えています。
DMの文面についてもフォーマットが用意されていて、そこに私の言葉を織り交ぜながら、自分らしいトーンへと調整していく形で進めました。さらに、TimeRexとスプレッドシートを連携させた運用設計により全体の流れが明確になっていて、「感覚」ではなく「戦略」に基づいて動いている実感がありましたね。
――継続的な運用体制はどのようになっていますか?
Fさん:基本的に、毎日の投稿案を用意してもらい、私は原稿をチェックして少し手を加えるくらいなんですが、それだけで済むのが本当にありがたいです。最初に価値観のすり合わせができたおかげで、投稿のトーンや言葉選びも私の感覚にすごく近いんですよ。
自分で運用していた頃は、「なんとなくこうかな?」と投稿していたんですが、今はちゃんと意味のある言葉で発信できている。これは大きな変化だと思います。
隔週で行なっているミーティングでは、投稿の反応を振り返ったり、次はどんなテーマで発信していくかを話したりしています。私のメルマガやYouTubeの内容をもとに、「きっとこういう言葉を使うだろう」と汲み取ってくれるので、毎回の打ち合わせもスムーズですね。修正した内容も次回以降にちゃんと反映してくれるので、精度がどんどん上がっている実感があります。
「何のためにやるか」から逆算する、戦略と運用の両輪支援

――Social Bizの強みはどのような点にあると感じますか?
Fさん:Social Bizの一番の強みは、「戦略」と「運用」の両輪で支えてくれるところです。単にフォロワーを増やすとか、見た目の成果を追うだけじゃなくて、「何のためにやるのか」をしっかりと共有したうえで戦略を立てて、ゴールから逆算して動いてくれるのがありがたいです。
たとえば、「採用につなげるには、どんな人にどんな言葉でアプローチすべきか」とか、「このターゲットには、こういうトーンが響く」といった話も、最初の段階からかなり丁寧に詰めてくれました。私の価値観や事業の方針もふまえたうえで、一緒に設計してくれたという感覚です。
運用の面でも、私の思想や感覚をちゃんとくみ取った投稿が続いていて、それが一貫したブランディングにつながっています。たまに「ゼロから私が書いたんじゃないの?」って思うほど「深石らしさ」が出ていて、自社で運用していたときとの違いをすごく感じています。
あと、単なる投稿やDMの代行にとどまらず、「この人を採用すべきかどうか」とか「どう口説くのがいいか」といった相談にも、毎回リアルな視点でアドバイスをくれるんですよ。
たとえば、「この人は今、採用すべきではないかもしれません」と正直に伝えてくれるあたりに、無理やり数を稼ごうとしない誠実さを感じます。Social Bizからすれば、採用実績を出したほうが自社にとっても有利なはずなのに、過去のミスマッチも踏まえて「ちゃんと見極めていきましょう」と言ってくれた。あの距離感は信頼につながっています。

――導入にあたって不安だった点や課題はありましたか?
Fさん:もちろん、最初から何の不安もなかったわけではありません。特に気になっていたのは、担当者が変わったときに、これまで築いてきた「言葉の精度」が保てるのかという点でした。
最初に橋本さんとしっかり価値観のすり合わせをして、「このアカウントはこういう方向性で育てていきましょう」とゴールまで見据えたうえで運用が始まっていたので、その感覚が変わってしまうと、発信の印象にも影響が出るんじゃないかという不安は正直ありました。
実際に担当者が変わったときには、「あれ、ちょっと違うかも?」と感じる瞬間もありました。でも、そこでしっかりと修正に向き合ってくれたし、こちらの感覚にも寄せて調整してくれたので、今はうまく回っていると感じています。
とはいえ、X(旧Twitter)って言葉だけで勝負する媒体じゃないですか。日本語って特に微妙なニュアンスの違いが大きいので、アカウント主の価値観や言葉のトーンをしっかり理解してくれる人が担当についてくれることが大事だなと思います。表現のちょっとした違いで、受け手に伝わる印象が「本当に本人が書いてるのかな?」と、変わってしまうので。だからこそ、今後も運用の中で「言葉の精度をどう保ち続けるか」という点は重要なポイントだと感じています。
「採用も営業も」Xを起点に広がる次の組織づくりへ

――御社の今後の展望やSocial Bizへの期待について、お聞かせください。
Fさん:これからも、Xを活用した人材採用は継続していきたいと考えています。カルチャーフィットを重視しながら、自分たちのチームに本当に合う人材と出会うために、Social Bizに引き続き支援いただきたいですね。
また、採用だけでなく、経営者層へのアプローチも再び力を入れていきたいと思っています。以前少し取り組んでいた、経営者向けの発信や商談の機会創出なども、メンバーを巻き込みながら再チャレンジしていくつもりです。
Xを通じて、採用にも営業にもつながる「変化の起点」を生み出す活動を、今後はチーム全体で広げていきたい。その過程で、Social Bizにはこれまで以上に柔軟なアドバイスやサポートをお願いできたら嬉しいですし、一緒に事業の成長をつくっていけたらと思っています。